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妊婦さんに
知っておいて欲しいこと

2019年7月24日

妊娠した時から始まるむし歯予防

赤ちゃんのむし歯予防は妊娠した時からすでに始まっていることはご存じですか?
実は、乳歯は妊娠7週頃から作られ、永久歯は妊娠14週頃からできはじめています。妊娠中、すなわちマイナス1歳から赤ちゃんの歯はつくられ始めるので妊娠中の食生活が、赤ちゃんの歯や味覚に影響を与えています。
生まれた直後の赤ちゃんにはむし歯菌が存在しません。親の唾のついたスプーンの共用などにより、むし歯菌が親から子へ感染すると言われています。これを防ぐためには、お母さんやご家族のむし歯菌の数を減らしておくことが、赤ちゃんのむし歯予防に繋がります。またお母さんが重度の歯周病にかかっていると、早産や低体重児出産を招くと言われています。これらを防ぐには、毎日の口腔ケアがポイントになります。

妊娠したら歯が悪くなる?

『妊娠すると赤ちゃんに歯のカルシウムを取られて歯が悪くなる』と昔から言われてきましたが、そんなことはありません。妊娠中に歯や歯肉を悪くする人が多いのは、女性ホルモンの増加、新陳代謝の変化、消化液(唾液や胃液など)の変化、つわりにより口腔成層が不十分になり、お母さんのお口の健康にも大きな影響を与えるためです。

歯肉の炎症が
起こりやすくなります

妊娠中はつわりのためにブラッシングが十分に行えないほか、女性ホルモンの増加で、血液中に歯周病原菌が増殖して歯肉に炎症が強く現れるようになります。そのため歯周病が重症化しやすく、以前に歯周病にかかったことのある人は再発する可能性も高くなります。お口の中を清潔に保って歯肉の炎症を起こさないようにしていると、歯周病の重症化を予防できるので、日頃からのケアはとても大切です。

歯周病が低体重児出産の原因に

重度の歯周病を持つ人のお口の中で繁殖した歯周病原菌が、血液を介して羊水に入り込むと、免疫細胞が活性化し炎症性の生活活性物質が放出されます。この物質が羊膜を破壊するように働いて、低体重児出産を引き起こすといわれています。またこの生活活性物質の働きによって、プロスタグランディンE2が活性化すると、子宮収縮と子宮けいぶの拡張を引き起こし、低体重児出産の要因になります。

むし歯原因菌は
お母さんから感染します

むし歯の原因になるミュータンス菌は、乳幼児期に保育者(主に母親)から感染することが解っています。さらに、むし歯になりやすい保育者から感染すると、子供も保育者と同じようにむし歯になりやすくなるという報告もあります。むし歯原因菌は、感染する時期が遅ければ遅いほど、その後のむし歯の本数が少ないというデーターがあります。子供のむし歯予防には、ミュータンス菌やソブリユス菌などのむし歯原因菌の感染をなるべく遅らせることや、その数を少なくすることが大切です。

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